Home > トピックス一覧 > 猿之助、愛之助、中車、右近が意気込みを披露~明治座 五月花形歌舞伎

トピックス

猿之助、愛之助、中車、右近が意気込みを披露~明治座 五月花形歌舞伎


 平成27年5月明治座では「 明治座 五月花形歌舞伎」が上演されます。
 公演に先立ち制作発表が行われ、市川猿之助片岡愛之助市川中車市川右近が意気込みを披露しました。

【市川猿之助】
 昨年11月の公演に続いての明治座です。明治座ならではのお客様にどのような演目をお見せしようかと悩みましたが、風情ある明治座でなければ観られないということも考え、『男の花道』と『あんまと泥棒』を上演させていただくことにしました。

 『男の花道』は、長谷川一夫先生から「どのようにしたら美しく見えるか」など芸談を伝えられた坂東竹三郎さんから思いを引き継いだ演目です。長谷川先生の芸談をうかがうと、とても“光”というものにこだわられていて、ご自身のお顔に傷があったこともあるのでしょうが、ライトの当て方によって登場を印象づけたり、光の具合での影の出方にも強いこだわりがあったそうです。
 『あんまと泥棒』は、八代目中車と祖父の三代目段四郎がラジオドラマで演じたこともあったそうです。新作の時と同様に、中車さんと二人で作っていきたいと思っています。


【片岡愛之助】
 久しぶりの明治座、昼は『男の花道』、夜の部は『鯉つかみ』に出演します。中車さんとは、この公演が初めての共演なので、そちらも楽しみです。
 今回の『鯉つかみ』は通し狂言です。「なぜ鯉が怒ったのか、恨みを持ったのか」という発端から始めるので、よりわかりやすくご覧いただけると思います。初め「愛之助さん、四役早替りでたいへんですよ」と言われていたのですが、台本を見たら六役に増えておりました(笑)。


【市川中車】
 明治座には現代劇で数年前に出演させて頂きましたが、歌舞伎では初めて。東京の舞台では3年ぶりに猿之助さんと一緒に出演させて頂きます。非常に繊細な間の取り方など、とても勉強になります。
 『男の花道』『あんまと泥棒』『鯉つかみ』に出演いたします。歌舞伎というものを、自分のつたない芸歴のどこに落とし込んでいくか、「よし、やるぞ!」という気持ちです。命がけでやっていきたいと思っています。


【市川右近】
 昨年11月に引き続いて呼んでいただき、大変嬉しく思っております。『矢の根』『鯉つかみ』に出演いたします。
 明治座では、師匠の猿翁が陽春公演にて数々の舞台を作り上げていく姿を、小学校4年生の時から見てきました。明治座はまるで学舎のようです。ここ数年も続けて出演させていただいておりますが、歌舞伎十八番を勤めさせていただく事が多く、明治座では毎回、目をむいてお芝居をしているような気がしています(笑)。