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「松竹大歌舞伎」【中央コース】【西コース】猿之助、中車が意気込みを語りました


 平成26年度(公社)全国公立文化施設協会主催【 中央コース(5月31日~6月27日)】、【 西コース(8月31日~9月26日)】として「松竹大歌舞伎 市川亀治郎改め四代目市川猿之助襲名披露 九代目市川中車襲名披露興行」が上演されます。
 【中央コース】では三代猿之助四十八撰の内『太閤三番叟(たいこうさんばそう)』、四代目市川猿之助 九代目市川中車 襲名披露『口上(こうじょう)』、『一本刀土俵入(いっぽんがたなどひょういり)』。【西コース】では、『小栗栖の長兵衛(おぐるすのちょうべえ)』、四代目市川猿之助 九代目市川中車 襲名披露『口上(こうじょう)』、三代猿之助四十八撰の内 『義経千本桜(よしつねせんぼんさくら)』を上演。
 公演に先立ち、市川猿之助市川中車が意気込みを語りました。

【市川猿之助】
 中央コースの『一本刀土俵入』は、芝翫のおじ様が最後に教えてくださった演目で、とても大切にしています。今考えると、まるで遺言のように、台本が書き込みでびっしり埋まるほど、このお芝居の役々について教えてくださいました。こうしてお蔦を勤めることで、猿之助を襲名しても女方を大切にするという思いを伝えたいと思います。そして、中車さんとの顔合わせ、2人で組めるものとして、また季節感もあっていて、上演にはちょうど良いのではないでしょうか。

 西コースでは『義経千本桜』に出演します。猿之助といえば、まさにこの作品です。それが、三代目(現・猿翁)にとっても、四代目の私にとっても、猿之助はまさに狐忠信!お客様にそう思って観て、楽しんでいただきたいと願っています。

 巡業で様々な場所に出かけ、歌舞伎を観ていただけるのはとても嬉しいことです。ぜひ全国の皆様に暖かく迎えていただきたいですし、東京などからも多くの方に観に来ていただきたいと思います。その土地土地の美味しいもの、美味しいお酒をいただくと、「元気に芝居をしよう」と活力をいただくので、それも楽しみです。





【市川中車】
 2012年新橋演舞場で初舞台をし、今年の6月でちょうど2年になります。今回の巡業では、歌舞伎の舞台で修業したものをぶつけられるように、そして猿之助さん、澤瀉屋一門の方々を頼りながら、新たな2年目を始めたいと思っています。

 『一本刀土俵入』は亡くなった勘三郎さんもすすめてくださった作品です。父(猿翁)が芝翫さんと勤めたときの映像が残っているので、父にも教えを請いながら勤めるつもりです。『小栗栖の長兵衛』は、2年前の襲名で初めて出演した作品です。そのときよりも少しでも前進しているということを、実感できるようにしたいと思っています。

 この2年間で歌舞伎に対する思い、見方も変わってきました。本当にもっと早く歌舞伎をやりたかったと感じています。歌舞伎のように、長い時間をかけて完璧に構築されたものにふれることが、自分の新たな一面につながると思いますし、歌舞伎をすることで、生きる実感をいただいている気がします。