初日を前に、吉右衛門、幸四郎、菊之助が意気込みを披露~秀山祭九月大歌舞伎

2019.09.01 発表・会見

9月歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」の初日を控えた8月31日、『菅原伝授手習鑑 寺子屋』の舞台稽古前に囲み取材が行われ、中村吉右衛門松本幸四郎尾上菊之助が意気込みを披露しました。

【中村吉右衛門】
初代中村吉右衛門は今月の演目『極付幡随長兵衛』『沼津』『寺子屋』『松浦の太鼓』などで、お客様の気持ちをギュっと掴んだ役者だったということを、秀山祭の歌舞伎座の芝居を観て、少しでも分かって頂けたら幸せでございます。
これから『寺子屋』の舞台稽古ですが、初代が松王丸も武部源蔵も好評を得たものでございます。私の家に伝わる形を忠実に再現できたらなと、そして忠実に再現できるからこそ、皆様の心を掴めるのではないかと思っております。

【松本幸四郎】
初代吉右衛門は曾祖父にあたり、私自身、責任のあるものとして、特別な興行として取り組んでおります。
今回の秀山祭では、『極付幡随長兵衛』の幡随院長兵衛、『寺子屋』の武部源蔵、『勧進帳』の武蔵坊弁慶、富樫左衛門と、とても大きなお役を勤めますが、自分自身、一日一日、一回一回を100%で勤めきることができる心身をもってひと月挑みたいと思います。

【尾上菊之助】
三代目中村歌六の百回忌追善という記念の秀山祭に、岳父(吉右衛門)のもと、私そして息子の丑之助とともに、出演がかないましたこと、こんなに嬉しいことはございません。
秀山祭の舞台では、毎年岳父の側に出させて頂いて、一つ一つご指導いただいておりまして、財産をいただいている気持ちです。