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梅玉が日本記者クラブで歌舞伎座新開場一周年への思いを語りました


 歌舞伎座新開場一周年の記者会見が日本記者クラブで行われ、(公社)日本俳優協会中村梅玉財務理事、松竹(株)迫本淳一社長、安孫子正専務取締役が新開場からの一年を振り返りました。
 会見の冒頭では、歌舞伎座新開場の模様を紹介するビデオが流され、2013年春の新開場の様子、地下鉄東銀座駅から直結する木挽町広場、屋上庭園、歌舞伎座ギャラリーなどを紹介、また「古式顔寄せ手打式」「4月2日の新開場柿葺落興行の初日の劇場風景」など貴重な映像も披露されました。


【松竹(株)迫本淳一社長】
 昨年春に新開場した歌舞伎座は、おかげさまで、無事一周年を迎えることができました。これも日頃より歌舞伎、歌舞伎座をご後援くださる皆様の暖かいご支援のおかげと思っております。この一年間、全身全霊をかけて舞台を勤めてくださった歌舞伎俳優のみなさん、ご尽力くださった関係各位に、改めてお礼を申し上げたいと思います。

 歌舞伎はいい意味で大衆性と芸術性を兼ね備えているべきと考えております。大衆性という点では、昨年3月18日にこの席にお呼びいただきました際、再開場にあたり年間110万人の動員を目指したいということを申しあげました。ちょっと言い過ぎたのではという思いもありましたが、おかげさまでこの1年間で130万人を超える方々にご来場いただくことができました。また、芸術性という意味で大変嬉しかったのが、平成25年度、第68回文化庁芸術祭において、芸術祭十月大歌舞伎 通し狂言『義経千本桜』が大賞を受賞したことでございます。「古典の名作を大幹部から若手までが力を結集、平成歌舞伎の最高水準の演技を見せた点で日本の舞台芸術の底力を堪能させる成果」とのご評価をいただき、俳優そしてスタッフの皆様とともに、芸術性を高めていこうとしていることに対する評価だと感じております。

 少しでも多くの方々にご覧頂けるように進めたバリアフリー化、さらに東銀座駅との直結によってもたらされた効果も大きかったのではないでしょうか。歌舞伎座ギャラリーでは、歌舞伎の雰囲気に触れていただくことで、将来歌舞伎に興味をもっていただける方が一人でも増えれば、という思いもございます。また、ご存じの通り2020年に東京オリンピックの開催も決まり、海外からのお客様も益々増えると思っております。歌舞伎という伝統文化を世界にアピールする絶好の機会ととらえ、これからも様々な取り組みをしていきたいと考えております。



【中村梅玉】
 この一年間、歌舞伎座新開場柿葺落公演に、大勢のお客様がご来場くださいましたこと、舞台に立つ俳優にとりまして、これほどありがたいことはございません。また、新しい歌舞伎座では計画段階から我々俳優の意見も取り入れていただき、本当に素晴らしい劇場を建てていただきました。俳優一同、感謝を申し上げる次第です。我々が充実した舞台を続けることで、将来にわたり「歌舞伎座は歌舞伎の殿堂」といわれるようになると思います。今後はなおいっそう先人たちの芸を自分なりに充実させ、歌舞伎座、大きく言えば歌舞伎をますます発展させるよう、日々努力精進をいたしたいと思う次第でございます。

 歌舞伎座の建替え期間中に、多くの先輩方、俳優の方々が柿葺落を待たず亡くなられ、我々の責任も増して参りました。これからは、歌舞伎の発展のためにも、後を継いでくれる人たちに、先輩から教わった芸を伝えていくということも使命になると思っております。もちろん、昭和のお客様と平成のお客様は違うわけですから、そのお客様に納得していただけるような舞台にしなくてはなりません。私たちが教わってきた芸の根本となる「性根(しょうね)」というものを次の代に伝え、それぞれの俳優たちが工夫をこらして役を自分のものすることで、これから先も歌舞伎は生き続けていくのだと思っています。

 今後は、歌舞伎を深く浸透させるため、歌舞伎に親しむ機会を作ることも大切です。国立劇場の「歌舞伎鑑賞教室」や、伝統歌舞伎保存会の「小学生のための歌舞伎体験教室」、こども歌舞伎スクール「寺子屋」などを通じて、伝統芸術にもっと子どもの頃から接触してほしいと願っております。まずは、身体で体験して、歌舞伎のおもしろさを感じていただくということが一番の目的です。実際に教室では子ども達も一所懸命に楽しんで授業を受けています。こうした活動が、歌舞伎の裾野を広げるという意味で、すごく大事なことではないでしょうか。

こちらのページに会見の模様と動画が掲載されています。