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国立劇場3月歌舞伎公演『隅田川花御所染』出演者らが意気込みを語りました


 3月5日~26日、国立劇場で上演される『 隅田川花御所染(すみだがわはなのごしょぞめ)』。鬼才 鶴屋南北が描いた、恋に身を焼く姫君が辿る数奇な運命、燃え上がる妖しい情念・・・"平成の女清玄"を中村福助が国立劇場の舞台に蘇らせる楽しみな公演です。主演の中村福助中村児太郎中村隼人が記者会見で意気込みを語りました。

【中村福助】
女清玄には深い思いがあります。17歳の頃、歌右衛門のおじが女清玄を国立劇場の舞台で勤めましたが、その時最初に出てくる大友常陸之助を勤めさせていただきました。ロイヤルファミリーであるお姫様が恋によって心が乱れ堕落してしまう、そしてまるでストーカーのようになったらどの様になるのだろう・・・作者・鶴屋南北の感覚は現代の我々と同じようで、どんな舞台になるか興味深く、今から楽しみにしています。

また国立劇場の協力もありまして、今回は色々な事を試すことができます。ご観劇料は1等席でも9200円と1万円でおつりが来ます。また、日によって「アフタートーク」や「花形若手俳優との撮影会」を開催します。歌舞伎がこれからの若いお客様、そしてずっと見続け応援してくださっていただいているお客様に、より近く、より面白く出来ることが無いかと、皆と一緒に考えてみました。

舞台では翫雀さん、錦之助さんとご一緒に、隼人さん、息子の児太郎、新悟さんと、平成生まれのトリオが大活躍します。いつもは女方や二枚目の多い松也さんが男臭い役をするのも楽しみです。"目千両"と言われた五世岩井半四郎の美しい尼の姿をみたいという発想から、南北が書いたとも言われている作品ですので、ずきんを落とす仕草などに工夫を加え、様々な場面を面白く見せたいと思っていますし、お客様にも観て色々なことを思っていただけるお芝居ですので、ぜひ応援して下さい。
 


清玄尼(左) 花子の前(右):中村福助


【中村児太郎】
桜姫を勤めさせていただきます。去年の8月に父が新橋演舞場で『桜姫東文章』の桜姫を勤めた際、吉田松若をやらせていただきましたが、「なんて綺麗なんだと、いつかあんなお姫様やりたい」思っておりました。まさかこんなに早くお姫様、しかも桜姫をやらせていただけるチャンスが来るとは思っておりませんでしたが、今は緊張しながら、とても楽しみにしています。最初のお姫様で品良く、その後堕落していく姿をお見せすると面白くなると思います。成駒屋の家にとっても大切なお役ですので、父や七之助の兄におしえていただきながら、一所懸命勤めます。

【中村隼人】
松若丸を勤めさせていただきます。このお役をいただいたときは信じられない気持ちでした。と申しますのも前回、前々回と梅玉のおじ様が勤められ、その前は守田勘弥さんが勤められたという、二枚目にとって大事お役です。それを、まだ高校を卒業し19歳になったばかりの私が勤めてよいのだろうか・・・立派に勤められるように父(中村錦之助)とも話し合い、勉強していきたいと思っています。女清玄と桜姫という女性2人の人生を狂わせてしまうという・・・私にはまだそういう経験はありませんが、初々しい二枚目、歌舞伎らしい二枚目の風情がにじみ出るような松若丸にしたいと思っています。

「アフタートーク」、「花形若手俳優との撮影会」など詳しくは隅田川花御所染特設サイトを御覧下さい。