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国立劇場初春歌舞伎公演~幸四郎、福助、染五郎、金太郎が意気込みを語りました

 国立劇場開場45周年企画「歌舞伎を彩る作者たち」第四弾として、1月国立劇場では、河竹黙阿弥の『通し狂言 三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)』『奴凧廓春風(やっこだこさとのはるかぜ)』を上演します。
 幕末から明治前期にかけて活躍した歌舞伎作者河竹黙阿弥は、幅広いジャンルで約360篇もの作品を残し、数多くの名作を生みました。その作品群は歌舞伎の作劇法の集大成とも言われ、坪内逍遙は彼を“江戸演劇の大問屋”と賞賛しています。黙阿弥の世界で歌舞伎の醍醐味を堪能する初芝居、公演に先立ち松本幸四郎中村福助市川染五郎松本金太郎が出席し、製作発表とポスター撮影が行われました。

松本幸四郎
 お正月、国立劇場で、『三人吉三巴白浪』『奴凧廓春風』と河竹黙阿弥の2作品を上演いたします。『三人吉三』の和尚吉三は何度か勤めておりますが、今回は福助さんと息子の染五郎との共演、本当にありがたく嬉しい思いです。舞台には両花道が設置されますし、福助さんの勤めるお嬢吉三の名ゼリフ「月も朧に白魚の・・・」も楽しみです。最後の火の見櫓では舞台にいっぱいの雪を降らせます。
 『奴凧』の上演は大変久しぶりで、昭和14年、帝劇で父(松本白鸚)が松本純蔵の名前でこのお芝居に出演しています。大正14年の初演の時には、今回孫の金太郎が勤めさせていただく倅小伝三の役を、子どもの頃の六代目尾上菊五郎のおじ様がなさっていた、大変愉快な踊りでございます。「いやぁ、今月の三人吉三は面白いねぇ、わくわくするねぇ」「今年は幸先良いスタートが切れそうだ」とお客様に思っていただければ嬉しく思います。

中村福助
 国立劇場45周年という記念の年のお正月公演で、高麗屋親子三代の舞台に参加させていただいてこんなに嬉しいことはありません。
 お嬢吉三はシアターコクーンで串田和美さんの演出で2度勤めさせていただいておりますが、従来通りの演出のやり方では初めて勤めさせていただきます。男の私が、女のふりをしている男を勤めるという複雑なところが面白く出来たらいいなと思っています。江戸の片隅で、人に心を許すことの出来ない3人の少年達、泥棒たちの絆、意気地を感じていただけたらと思っております。『奴凧』の初演の時には、福助時代の五代目歌右衛門が虎を勤めさせていただいたそうです。高麗屋の家、成駒屋の家にも非常に縁の深い狂言にこうして参加させていただいて嬉しく思います。

市川染五郎
 お坊吉三は大川端の場以外を勤めたのは一度きりで、本所お竹蔵の場は初めて勤めさせていただきます。『三人吉三』は、アウトローな男達が頑張って生きている様子が描かれていてとても好きな作品です。黙阿弥のセリフのリズム、絵になる舞台、芝居の内容はドロドロしていますが、それが黙阿弥によって美しく描かれ、非常に深い作品になっています。お坊吉三を勤めますが、決してヒーローではない男の格好良さを出せればと思っています。
 『奴凧』では、初めて所作事で振付をさせていただきます。曲も最初は長唄、二つ目は常磐津で、最後は竹本にするという形にしています。舞台では宙乗りなども披露しながら、お正月ですので、賑やかな目出度い、曽我物の匂いのする作品にしたいと思っています。


 『奴凧』に出演する金太郎は「凧を揚げる子どもの役です。頑張ります!」と元気よく挨拶。公演は1月3日(火)から27日(金)まで。初日の3日には鏡開き、3日~7日までは獅子舞、3日~27日まで手拭いまきが行われるなど、初春ならではの賑やかな国立劇場へ足をお運び下さい。公演情報はこちらをご覧下さい。