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七之助が初日舞台挨拶「映画 中村勘三郎」
昨年12月5日に逝去した十八世中村勘三郎。20年にわたる密着取材、その膨大な記録映像から紡ぎ出された真実の勘三郎を描くドキュメンタリー映画「
映画 中村勘三郎」が、12月21日(土)より東劇にて上映されています。
映画の公開を記念して、勘三郎の次男中村七之助が、上映初日に舞台挨拶を行いました。
この映画はフジテレビさんが、私たち親子を長年追いかけて撮影してくださった映像を、約1時間半の作品にまとめたものです。父が「寝るところと、用を足すところ以外は全部撮っていいよ」、と言っていたくらい、ずっとそばにいて、生の父を撮影していました。疲れているときも、舞台裏でもいつも父はカメラを嫌がりませんでした。それどころか「ここ撮って!絶対素晴らしいものになるから」と自ら提案して・・・そういうところはやはり的を外しませんでしたね(笑)。お客様が"これをみたら絶対に喜んでくれる"と舞台の外でも常に考えながら撮った映像をまとめた映画です、これは見逃してほしくないなと思っています。
父はコクーン歌舞伎やニューヨーク公演、野田秀樹さんとの作品などに取り組み、型破りで破天荒な歌舞伎役者というイメージが強いのですが、実は僕たち兄弟には、江戸時代のようにいろんな方が歌舞伎を観て下さる環境にいるのなら、あまりああいうことはしたくないんだよ、判官や勘平を演じたり「鏡獅子」を踊ったり、ずっとそういうのをやっていきたいんだ、ということを申しておりました。父が様々なことに挑戦できたのは、やはり基礎があったから、だから亡くなって1年経っても、こうして大勢のお客様が運んで下さるのだと思います。そうした父の思いを肝に銘じ、これからも演じていなくてはいけないと思っています。


