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勘九郎が初日を前に意気込みを披露~11月新橋演舞場『さらば八月の大地』
11月1日(金)~25日(月)、新橋演舞場では、山田洋次 演出、鄭義信 脚本による『
さらば八月の大地』が上演されます。
1944年、満州映画協会撮影所。助監督の張凌風(中村勘九郎)と撮影助手の池田五郎(今井翼)は厚い友情を築き、いつか2人で映画を撮ることを夢見ています。しかし、初の主演映画に意気込む中国人女優陳美雨(檀れい)、満州の人に喜ばれる映画作りを標榜する理事長高村國雄(木場勝己)など、映画への志を持つ満映の仲間たちも次第に戦争の混乱に巻き込まれて…。
戦後の混乱の中でも、国境を越えた絆で映画に夢をかけた人々を描いた話題作!公演初日前日の10月31日(木)、山田監督、中村勘九郎、今井翼、檀れいが舞台への思いを語りました。
【山田洋次(演出)】
今僕はとても緊張しています。映画でも封切りの日はドキドキして、お客さんが笑ってくれるのか、泣いてくれるか・・・同じように、明日幕が開いたらどんな芝居になっているか、今は見当がつきません。ただ、一所懸命作りました。一所懸命作れば、それをお客様のほうが決めてくれるだろうと、そんな気持ちでいます。
もしこの舞台がうまくいったとすれば、その功績の一つは、鄭君が僕のためにこういう素材を選んでくれたということでしょうね。それともう一つは、出演者のみなさんが一所懸命やってくれて、その芝居に掛ける情熱、愛情が、この舞台をきっと良い物にしてくれるに違いない、そうあって欲しいと思っています。

【中村勘九郎】
中国人の張凌風を勤めます。翼くん演じる日本人池田五郎との国を超えた友情、人間同士のお話ですので、2人で良く話し合って、どんどん進化させていきたいと思っています。中国語のほうも大分稽古しましたので、中国の方がこられても大丈夫だと思います。鄭義信さんの脚本、山田監督の演出とタッグを組めるのは、一生に一度あるか無いかの貴重な経験です。素敵なスタッフ、キャストの皆さんと一丸となって、一日一日大切に勤めたいと思います。
【今井翼】
山田監督のもと、座長である勘九郎くんの胸を借りて思い切って勤めさせていただいています。先日黒柳徹子さんが「プライベート徹子の部屋」を開いて下さって、2人で食事をしながら当時の満州の事からお芝居に関することまで、様々な事をお聞きしてとても参考になりました。山田監督ならではの暖かな作品ですので、若い人、当時の事を経験された方、また映画ファンの方にも楽しんでいただけると思っています。
【檀れい】
スターになることを夢見ている中国の新人女優 陳美雨を演じます。劇中では歌も披露しますが、お客様の前で歌うのは、宝塚を退団して以来7~8年振りの事になるので、稽古場にはみなさんより一足先にうかがって、発声練習を重ね、歌の体力を戻して参りました。とても良い舞台になっていますので、ぜひ多くの方に観に来ていただきたいと願っています。


