中村 京妙 (初代) ナカムラ キョウタエ

屋号
京屋
所属
伝統歌舞伎保存会会員

プロフィール

▼女方。師匠・四代目中村雀右衛門に似た目鼻立ちの女方。ちょっと甲高い声が愛嬌で、ポンポン言う台詞が嫌味にならずスッキリしているのが持ち味。小柄な体躯にキリリとした身のこなしで、江戸情緒たっぷりの茶屋女や芸者役を演じる一方、時代狂言の御殿の場の並び腰元では上品な一面を見せる。若手の頃の一門の勉強会「桜梅會」では得意な舞踊も披露した芸達者である。

〔鈴木多美〕

経歴

芸歴

▼1976年国立劇場第3期歌舞伎俳優研修修了。4月国立劇場『金門五山桐』の腰元ほかで田中伸二の名で初舞台。77年4月四代目中村雀右衛門に入門し、歌舞伎座『近江源氏先陣館』守綱陣屋の腰元ほかで中村京妙を名のる。87年5月歌舞伎座『お祭佐七』の近所娘お種で名題昇進。

受賞

▼1977年3月『志らぬひ譚(しらぬいものがたり)』の蜘蛛の精一同で、80年12月『玉藻前曦袂(たまものまえあさひのたもと)』の腰元一同で、2005年12月『天衣紛上野初花(くもにまごううえののはつはな)』の新造千代春で国立劇場奨励賞。80年8月歌舞伎会公演『双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)』の藤屋吾妻で国立劇場努力賞。99年5月歌舞伎座賞。2000年第六回日本俳優協会賞。01年第17回こんぴら大歌舞伎三穂津さくら賞。04年12月『花雪恋手鑑(はなふぶきこいのてかがみ)』の女中おさので国立劇場優秀賞。05年重要無形文化財(総合認定)に認定され、伝統歌舞伎保存会会員となる。08年3月「ようこそ歌舞伎へ」の出雲の阿国で国立劇場特別賞。

舞台写真

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