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歌舞伎俳優名鑑 現在の俳優篇

『六歌仙容彩』小野小町

 

『黒手組曲輪達引』三浦屋揚巻

中村雀右衛門

なかむら・じゃくえもん

[代数]四代目

[屋号]京屋

[定紋]京屋結び、向い雀

伝統歌舞伎保存会会員

▼現代の歌舞伎界を背負って立つ立女方。若いころは若衆や二枚目の修業をした。戦後、戦地から帰還してから女方に転じ、厳しい修業をへて、十一代目團十郎の相手役として『彦山権現誓助剣』毛谷村のお園で注目された。不遇な時代に映画界からの誘いに応じて『佐々木小次郎』に主演し、二枚目スターとして人気を集めたが、まもなく歌舞伎界に復帰。地道な努力の末に、歌舞伎界を代表する立女方にまで上り詰めた。その爛熟した濃艶な芸と格調、芸格の大きさは、崇高でさえある。謙虚でひたむきな舞台への情熱と誠実な人柄。『助六』の揚巻や『本朝廿四孝』の八重垣姫など、いつまでも若々しい美しさは奇跡といえよう。『御ひいき勧進帳』でも大役の巴御前(女暫)を演じるなど、ますます精力的に舞台に取り組んで観客を楽しませてくれている。

 

▼大正9年8月20日生まれ。六代目大谷友右衛門の長男。昭和2年1月市村座『幼字劇書初(おさなもじかぶきのかきぞめ)』の桜丸で大谷広太郎を名のり初舞台。23年3月東京劇場『扇屋熊谷』の敦盛ほかで七代目大谷友右衛門を襲名。39年9月歌舞伎座『金閣寺』雪姫ほかで四代目中村雀右衛門を襲名。

 

▼昭和55年度日本芸術院賞。59年紫綬褒章。61年眞山青果賞大賞。平成2年伝統文化ポーラ大賞。3年重要無形文化財保持者(人間国宝)。4年日本芸術院会員。10年松尾芸能賞大賞。12年勲三等瑞宝章。13年文化功労者。16年文化勲章。ほか受賞多数。

 

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