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「四国こんぴら歌舞伎大芝居」出演者が意気込みを披露


 平成28年4月金丸座(旧金毘羅大芝居)では、「 第三十二回 四国こんぴら歌舞伎大芝居」が開催されます。
 公演に先立ち、坂田藤十郎中村鴈治郎中村扇雀片岡愛之助市川中車が意気込みを披露しました。

【坂田藤十郎】
 私は「四国こんぴら歌舞伎大芝居」が始まる前の古い芝居小屋のころから、琴平でお芝居をさせていただいておりました。親しみ深い劇場で、昔から琴平の街には歌舞伎の愛好者が多かったと思います。
 いまでは、こうして「こんぴら歌舞伎」が毎年恒例で上演され、俳優たちもここに出演できる事をとても楽しみにしております。また、こうして金丸座という素晴らしい劇場で四代目中村鴈治郎の襲名披露興行ができる、皆さんにご覧いただける事は本当に有難い事だと思います。
 琴平の思い出というと、昔の古い劇場のころはお風呂が五右衛門風呂で、琴平というとそれを思い出してしまいます(笑)。



【中村鴈治郎】
 金丸座は花道から出るだけで興奮する、これが歌舞伎の原点なんだとつくづく感じる芝居小屋です。そんな芝居小屋で襲名興行ができるのは大変に幸せな事だと思っております。
 『封印切』は扇雀、愛之助さん、壱太郎と一緒に、上方の匂いを持ってやらせて頂けるのでとても嬉しいです。また、『幸助餅』も上方の世話物です。再演できるのが嬉しく、中車さんとの共演も大変楽しみです。
 琴平に2週間近く滞在すると、地元の方とのふれあう機会が何度もあり、旧知の方に久しぶりにお会いできるのも楽しみです。初日前には「お練り」もあり、迎えて下さる皆様のお顔をみるのも楽しみです。



【中村扇雀】
 金丸座は25回記念の年(平成21年)、勘三郎の兄さんと出演した時以来になります。この劇場は不思議と芝居の神様が下りてくる・・・注意しないと自分が上手くなったような気になってしまいます。
 『鷺娘』では、花道のスッポンから出たり、雪を降らせたりと、ボランティアの方々の力をお借りしながら金丸座特有の舞台機構を使いたいと思っています。もともと電気の無い時代、自然光で灯りをつくっていた劇場ですから、なるべく人工の照明は抑えて、ちょっと薄暗くしてやるようにしています。そうすると白粉の顔も浮かんでくるので、昔はこうだったんじゃないかと思って頂けるのではないでしょうか。こういうことは金丸座でなければできませんね。



【片岡愛之助】
 第1回目から出演させて頂いており、今回で7度目です。お客様にのせていただける、非常に盛り上がる舞台で今年も楽しみにしております。上方の人間として、鴈治郎という大名跡の最初の襲名披露興行から、最後の興行までご一緒させて頂ける事を非常に有難く思っております。
 『あんまと泥棒』は初役です。また『封印切』では八右衛門を勤めさせていただきますが、以前藤十郎のおじ様、扇雀のお兄様の忠兵衛で勤めたこともあり、精一杯勤めたいと思います。



【市川中車】
 「こんぴら歌舞伎」は初めてですので、歴史ある芝居小屋の雰囲気を味わえる事が今から楽しみです。また、こうして皆さんとご一緒できる事、鴈治郎のお兄さんの襲名の最後の舞台に出演できる事を、大変ありがたく思っております。
 『あんまと泥棒』は金丸座によく合うお芝居ですので、今からちゃんと準備して一生懸命勤めたいと思います。桜も美しい季節だと聞いておりますし、奥の院もぜひ訪ねてみたいと思っています。夜の方も賑やかになりそうなのでこちらも今から大変楽しみです(笑)。