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第35回（平成25年度）松尾芸能賞の受賞者9名が発表され、日本俳優協会会員・伝統歌舞伎保存会会員の歌舞伎俳優・ 尾上松緑さんに優秀賞（演劇部門）、 中村小山三さんに功労賞が贈られることが決定しました。

松尾芸能賞は故・松尾國三氏が昭和54(1979)年に設立した財団法人松尾芸能振興財団が創設したもので、日本の伝統ある劇場芸能を助成し、文化・芸能の保存、向上に寄与した人に贈られる賞です。松緑さんは2013年4月歌舞伎座『忍夜恋曲者－将門』の大宅太郎光圀、7月歌舞伎座『加賀見山再岩藤』の岩藤の霊と鳥井又助の二役、『東海道四谷怪談』の直助権兵衛、9月『新薄雪物語』の幸崎伊賀守などで優れた演技を見せ、今後のさらなる活躍が期待できることが贈賞理由となりました。また小山三さんは、歌舞伎界の最長老にとどまらず大向を沸かせる名物役者で、初舞台からすでに87年が過ぎた現在も舞台を勤め、7月歌舞伎座『東海道四谷怪談』の宅悦女房おいろ、8月歌舞伎座『春興鏡獅子』の老女飛鳥井などで健在ぶりを示し、十七代目中村勘三郎の門下として得た知識や芸を十八代目勘三郎をはじめとした多くの歌舞伎俳優に継承することなどで歌舞伎を支え、永年歌舞伎界に貢献してきた功績が称えられました。
また、125周年を迎えた新派を二代目水谷八重子さんとともに支えてきた新派女優の波乃久里子さんに大賞が贈られます。

贈呈式は3月28日(金)午後6時より、東京・内幸町の帝国ホテルで行われる予定です。

※賞の詳細や過去の受賞者については、 松尾芸能振興財団のホームページ をご覧ください。