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「東日本大震災復興支援 平泉文化の世界遺産登録記念 舞踊詩 黄金の夢」に愛之助、壱太郎が出演


 11月23日(金)岩手県盛岡市の盛岡市民文化ホールにおいて「東日本大震災復興支援 平泉文化の世界遺産登録記念 舞踊詩 黄金の夢」が開催されます。
 若柳流宗家若柳吉蔵・尾上流家元尾上菊之丞と中村壱太郎による「長唄舞踊 勧進帳」、上原まりが平泉を目指す義経主従を語る「散る花草紙-奥州下り-」、主演片岡愛之助他による平泉を舞台とした、水口一夫作創作舞踊劇「清衡」が上演される話題の舞台。公演に先立ち、片岡愛之助、中村壱太郎、若柳吉蔵、水口一夫が思いを語りました。

 

若柳吉蔵
 昨年3月には、東日本を大震災が襲い、不幸にも多く人達が被害を受けられました。また、6月には平泉が世界遺産に登録されるという嬉しいニュースもございました。私は2年程前から「希望郷いわて文化大使」を務めさせていただき、また母が岩手県北上市の出身であるなど、岩手には縁が深い事もあり、何か意義のある事ができないかという気持ちから、今回「黄金の夢」を公演させていただく事になりました。
 水口先生には高橋克彦氏の「炎立つ」を元に舞踊劇「清衡」を作・演出していただきます。また歌舞伎界からは愛之助さん、壱太郎さん、そして舞踊界からは尾上菊之丞さん、花柳基さんをはじめ大勢の方々、さらに藤間宗家にも振付のお力添えをいただく事になりました。この公演が震災の復興に微力ながらでもお役に立ち、そして平泉の世界遺産を記念する会になりますよう、強い心を持って舞台を成功させたいと思っております。

片岡愛之助
 今年4月、おじの仁左衛門らと共に東北でチャリティー歌舞伎公演をおこなわせていただきました。その際、被災地にも訪れ、まだまだ復興の途中であることを目の当たりにいたしました。「少しでも力になれたら」という思いが時とともに薄れてはいけない、まだまだそうした活動を持続しなければいけない、と常々思っているので、今回このお話をいただき大変有難く思っています。また、私は楳茂都流家元として舞踊の名前もございますが、なかなか舞踊界の方と舞台でご一緒することも少なく、そうした意味でも大変良い機会だと思っています。今回「清衡」では、壱太郎さん演じる結有の息子・清衡を勤めます。母親が壱太郎さんで、年齢も17歳ということですので、懸命に勤めさせていただきたいと思っています(笑)。


左から中村壱太郎、片岡愛之助、若柳吉蔵、水口一夫


中村壱太郎
 私も若柳吉蔵さんにお声をかけていただき、大変嬉しく思っております。今回は東日本大震災の復興支援ということですが、私も7月に公文協中央コースの巡業で、東北に伺わせていただきました。お客様を前に歌舞伎を上演させていただき、改めて多くの方々が文化を求めていらっしゃると感じていたので、またこうして東北の地で舞台に出させていただけるのは、とても有難い事です。愛之助お兄様の母親役をどう勤め上げるのか、とても大変だと思いますが、精一杯、自分の出来る限りの力を出して頑張っていきたいと思っています。


水口一夫
 「清衡」は、高橋先生の大作を1時間半ほどにして上演しなくては、と悪戦苦闘しながら創り上げました。奥州藤原氏の初代藤原清衡という主人公を愛之助さんに、その母親結有を壱太郎さんに勤めて頂きます。結有は敵方の清原と結婚しますが、それは清衡を殺させたくない、結婚し敵方につく事で、時間をかけて敵を討つための策です。苦労の末に敵を討ち奥州を統一、藤原四代の基を築き平泉を建立するという物語になっています。
 今回最初に「勧進帳」を上演し、次に、義経が安宅を出て平泉に落ちる"奥州下り"を琵琶の作品「散る花草紙」として新に作詞作曲し上原まりさんに演奏して頂きます。最後に「清衡」を上演し一つの「黄金の夢」という作品にまとめています。稽古を通し、良い作品に仕上げていきたいと思っています。