Home > 書籍・DVD情報一覧 > 大向うの人々 歌舞伎座三階人情ばなし
書籍・DVD情報
大向うの人々 歌舞伎座三階人情ばなし
山川静夫 講談社
縦19.5cm×横13.5cm 本文231p
2009年9月28日発行 定価¥1,700(税別)
「まってました!」
昭和二十八年――。大学生・山川の前にまばゆく映った「木戸御免」の粋な男たち。それが、歌舞伎独特の声を掛ける「大向う」だった。
昭和二十八年一月二十日――
大脇と堀内と私は東京歌舞伎座の前に居た。〈正月興行大歌舞伎〉〈満員御礼〉の赤い大幟が夜風にはためき、両脇に高く積まれた米俵はライトを浴びて、今年の歌舞伎の豊作を祈っている。私は絣の着物を着てマフラーを首に巻き、妙にぞくぞくするものを背筋に感じながら立っていた。(中略)
それまでまばらに打たれていた柝が続けて二丁、場内に甲高く響き渡ると、あかりがすうっと暗くなった。それと同時に、
「播磨屋ァー!」
というものすごい掛声が起こった。まず前ぶれの大向うは大脇である。
(「第一章 わが青春の大向う」より)
縦19.5cm×横13.5cm 本文231p
2009年9月28日発行 定価¥1,700(税別)
「まってました!」
昭和二十八年――。大学生・山川の前にまばゆく映った「木戸御免」の粋な男たち。それが、歌舞伎独特の声を掛ける「大向う」だった。
昭和二十八年一月二十日――
大脇と堀内と私は東京歌舞伎座の前に居た。〈正月興行大歌舞伎〉〈満員御礼〉の赤い大幟が夜風にはためき、両脇に高く積まれた米俵はライトを浴びて、今年の歌舞伎の豊作を祈っている。私は絣の着物を着てマフラーを首に巻き、妙にぞくぞくするものを背筋に感じながら立っていた。(中略)
それまでまばらに打たれていた柝が続けて二丁、場内に甲高く響き渡ると、あかりがすうっと暗くなった。それと同時に、
「播磨屋ァー!」
というものすごい掛声が起こった。まず前ぶれの大向うは大脇である。
(「第一章 わが青春の大向う」より)

